こんにちは、今日はAWSサービスを使った生成AIの面白い事例をシェアしたいと思います!
北海道全域にテレビ放送している北海道文化放送(UHB)が、ニュース原稿や動画制作に生成AIを活用して、効率化と低コスト化を実現したお話です。
背景と課題
UHBでは、毎日届く自治体や地元企業のFAXリリースをもとにニュース記事や動画を制作していました。
しかし、担当記者の人数は限られ、作業時間や記事の質もスキルによって異なっていて、さらに動画制作やナレーションの手配も必要で、ニュース配信を増やすにはコストが課題でした。
そこで活用したのがAWSのサービスです!!!

取り組み内容
- ニュース原稿生成
まず、FAX情報をPDF化して文字認識(OCR)で読み取り、Amazon DynamoDBに保存。
追加情報を入力すると、生成AIサービスのAmazon Bedrockがニュース原稿を自動生成。
1回の原稿生成で3パターン出力され、スタッフは良いものを選んで編集。
- ナレーション生成の工夫
ニュース記事に動画を付けて配信価値を高め、YouTubeなど他チャネル展開も可能にするため、ナレーションにはAmazon Pollyを採用!!!
ただし、誤読やイントネーション調整が課題だったため、難解なSSML操作を避け、改行を入れるだけでブレイクタイムを調整できる独自の管理画面を開発。
- YouTubeショート動画効率化
YouTubeショート向け縦型動画の制作も効率化しました。従来は編集ソフト依存で習熟度に差がありましたが、フォーマットを標準化し、ブラウザからテキストや動画を挿入するだけで簡単に生成・共有可能なツールを構築。これにより短時間での動画制作が実現!!!
効果と成果
この取り組みの効果は大きく、記事1本あたり2分程度で生成可能に!!!
ショート動画は従来の20%以下の時間で作成できるように!!!
毎月100〜120本のニュース記事を追加配信でき、低コストで高品質なコンテンツ配信が可能に!!!
UHBでは、この仕組みで社内外から高評価を受け、FNSテクニカルフェア「あんたが大賞」で金賞を受賞しました。
担当者の杉本氏は「記事作成時間が大幅に短縮され、均一な品質の記事が作れる」と話していました。

主に使われていたAWSサービスは以下の通りです:
AWS Lambda:サーバーレスで処理を効率化
Amazon Bedrock:生成AIでニュース原稿を自動生成
Amazon Polly:記事を音声に変換、ナレーション作成
Amazon DynamoDB:ニュースソースを管理・検索
面白い事例:缶が話しかけてくる!?
生成AIの導入事例を調べている中で、面白い取り組みを見つけたので少しご紹介します。
2024年に原宿で期間限定オープンした「LIVING MART by Coca-Cola ZERO」では、来場者に“缶が話しかけてくる”というユニークな体験型広告が展開されました。

LIVING MART by Coca‑Cola ZERO
仕掛けの裏側では、生成AI(大規模言語モデル)を用いて約1万通りのプロフィールを作成し、それぞれの缶に個性を持たせる工夫がされています。もちろんすべてをAI任せにせず、人間による内容チェックや調整も行われており、安心感のある体験設計になっていたようでした。
来場者は「まるで商品が生きている」ような感覚を楽しみながらSNSでシェアし、大きな話題に!!!
単なるサンプリングイベントを超え、ブランドへの親近感や参加意欲を高めることにもつながりまして、AIと体験型マーケティングを掛け合わせた、次世代広告の可能性を感じさせる好例といえるでしょう。