〜実案件を通じて見えた、インフラエンジニアに役立つ資格の考え方〜

1. はじめに

― 実案件を通じて感じた「資格の考え方」
インフラエンジニアとして実案件に携わる中で、資格との向き合い方について改めて考えるようになりました。
入社当初は、どの資格を取得すればよいのか分からず、資格取得そのものが目的になってしまうこともありました。

実際の案件で、設計から構築まで一連の作業を経験する中で感じたのは、資格は実務に必要な知識を整理し、理解を深めるための一つの手段だということです。
業務を進める中で、資格勉強で学んだ内容が、設計書の理解や構成の把握に役立つ場面もありました。

プロジェクトの基本フロー

本記事では、実案件を通じて感じたことをもとに、インフラエンジニアとしてどのように資格を考えていくとよいのかについて、複数のインフラエンジニアの経験を交えながら紹介します。

2. インフラエンジニアとして最初に求められる基礎知識

― OS・ネットワーク・仮想化の重要性
実案件に参画してまず感じたのは、特定の製品知識よりも、インフラの基礎的な理解が求められる場面が多いということでした。
OSの基本操作や設定、ネットワークの通信の仕組み、仮想化基盤におけるリソース管理などは、設計から構築までの各フェーズで共通して必要になります。

特に、参画したプロジェクトではLinuxを扱う案件が多く、Linuxの基本操作や設定を理解しているかどうかで、作業の進めやすさに差を感じました。
また、近年はオンプレミス環境からクラウド環境へ移行する案件も増えており、OSやネットワーク、仮想化といった基礎知識は、環境が変わっても引き続き重要だと感じています。

こうした基礎知識が不足していると、手順としての作業はできても、「なぜその構成になるのか」を説明できず、設計レビューやトラブル対応で悩む場面がありました。
インフラエンジニアとして成長していくためには、まず土台となる基礎知識をしっかり身につけることが重要だと実感しています。

3. 基礎固めに役立つインフラ系資格

― 「何から取るべきか」の整理
インフラエンジニアとして資格取得を考える際、「何から取るべきか」で悩むことは少なくありません。実案件に参画する中で感じたのは、いきなり特定製品やクラウドサービスに特化した資格を目指すよりも、まずは基礎知識を体系的に身につけられる資格から取り組むほうが、結果的に実務に活かしやすいということでした。

OS、ネットワーク、仮想化といった基礎分野は、環境や製品が変わっても共通して求められる知識です。基礎知識を扱う資格は、日々の業務で断片的に触れている内容を整理し、「なぜその設定や構成になるのか」を理解する助けになります。実際、資格学習を通じて、設計書の読み取りやレビュー時の説明がしやすくなったと感じる場面もあります。

そのうえで、次のステップとして考えたいのが、現在参画している案件に直接関係する資格です。実際の業務と結びついた資格は、学習内容をすぐに現場で試すことができ、理解が定着しやすいというメリットがあります。また、案件で使っている技術やサービスを体系的に学び直すことで、作業の背景や設計意図をより深く理解できるようになります。

このように、まずは基礎知識を身につけるための資格で土台を固め、その後に実案件に必要な資格へと広げていくことで、資格取得が「目的」ではなく、実務を支える「手段」として活きてくると考えています。資格と実務を切り離さず、自身の成長につながる形で活用していくことが重要だと感じています。

4. クラウド案件の増加と、今求められるクラウド資格

― AWS・Azure・OCIなどの位置づけ
近年、インフラ案件ではクラウドを前提としたプロジェクトが増えています。ただし、いきなりクラウド資格から手を付けるのではなく、まずはインフラの基礎となる知識を資格学習を通じて整理しておくことが重要だと感じています。

基礎知識を身につける資格として代表的なのが、Linuxを中心とした資格です。LPICやLinuCは、Linuxの基本操作からシステム管理、ネットワーク設定まで幅広くカバーしており、Linux案件が多い現場では特に実務と結びつきやすい資格だと感じます。また、ネットワークの基礎を体系的に学べる資格としては、CCNAなども基礎力を固めるうえで有効です。これらの資格を通じて、OSやネットワークの土台を理解しておくことで、その後の技術習得がスムーズになるかと思っています。

そして、次のステップとして目指す資格としてはクラウド関連の資格です。代表的なものとしては、AWS、Azure、OCIといった主要クラウドベンダーが提供する認定資格があります。クラウド資格では、仮想サーバやネットワーク、ストレージといったインフラ要素が、クラウド上でどのように提供・設計されているのかを体系的に学ぶことができます。

また、クラウド資格はサービス固有の知識だけでなく、設計思想やセキュリティ、可用性といった考え方を学べる点も特徴です。基礎資格で土台を固めたうえで、自身が参画している案件や今後関わる可能性のあるクラウドに合わせて資格を選択することで、学習内容を実務に直結させやすくなると感じています。

・各クラウド資格一覧
AWS:https://aws.amazon.com/jp/certification
Azure:https://learn.microsoft.com/ja-jp/credentials/browse/?products=azure
Google Cloud:https://cloud.google.com/learn/certification
OCI:https://www.oracle.com/jp/education/certification/#oci

5. 資格取得をキャリア設計にどうつなげるか

― 目指すエンジニア像から逆算する考え方
設計から構築まで一連の作業を経験したことで、自身の成長には「実務経験」と「知識の整理」の両方が欠かせないと感じてます。
資格は、その知識整理を効率的に進める手段の一つです。
重要なのは、周囲に勧められた資格を闇雲に取得するのではなく、自分がどのようなエンジニアを目指しているのかを考えたうえで選択することです。
短期的には業務に直結する資格、中長期的にはキャリアの幅を広げる資格といったように、目的を持って資格取得に取り組むことが大切だと考えています。

6. まとめ

― 資格はゴールではなく、成長のための手段
本記事では、実案件を通じて感じたインフラエンジニアに役立つ資格の考え方について紹介しました。
基礎知識を固め、実務を経験し、その理解を資格で整理するというサイクルが、成長につながると感じています。
資格はゴールではなく、あくまでエンジニアとしての成長を支えるためのツールです。
実務経験と資格取得をうまく組み合わせながら、自身のキャリアを主体的に描いていくことが重要だと思います。

なお、ナレッジ共有や資格選定に関する相談などが必要な場合は、社内メール「advance-blog@ubs-ebisu.co.jp」まで気軽にご連絡ください。

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